
人口約3,000万人。
多民族・多宗教・多文化でありながら、それぞれがうまく融合している国、マレーシア。
イスラム教が国教で、全国民のうち約7割がイスラム教徒ですが、街中にはパブもあり、
中華料理店や日本食レストランでは豚肉料理を食べることもできます。
一見すると矛盾しているようで、実はそれぞれが自然に共存している。
そんな不思議なバランスの国です。
私はそのマレーシアに約8年間住んでいました。
2017年に帰国した後も、年に数回は仕事で訪れていましたが、
コロナ禍以降は次にいつ行けるのか分からない状態が続いています。
マレーシア語の「ありがとう」は「Terima kasih」
マレーシア語で「ありがとう」は「Terima kasih(テリマカシ)」です。
聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
私も「せっかくマレーシアに行くのだから、ひとつくらいは言葉を覚えよう」と思い、
最初に覚えた言葉のひとつがこの「テリマカシ」でした。
テ・リ・マ・カ・シ。
日本語の「ありがとう」、英語の「Thank you」と同じ意味。
当時は、単純にそう理解していました。
■ 本当の意味を知ったときの衝撃
そんなある日、ペナンの日本人学校の先生をされていた方から、
この言葉の本当の意味を教えていただきました。
- Terima =「受け入れる」
- Kasih =「愛」
つまり「Terima kasih」は「あなたの愛を受け入れます」という意味になるのです。
ただの「ありがとう」ではなく、
相手の行為や気持ちを「愛」として受け取り、それを受け入れる。
そう考えると、この言葉の重みがまったく違って感じられます。
この意味を知ったとき、正直かなり感動しました。
それ以来、私はスピーチの機会があるたびに、この話をさせていただいています。
■ 「どういたしまして」にも意味がある
そして、その返事にあたる言葉が
「Sama-sama(サマサマ)」
です。
これは「私も同じです」という意味になります。
つまり、
- あなたの愛を受け入れます
- 私も同じ気持ちです
という、双方向のやり取りになっているのです。
とても温かく、美しいやり取りだと思います。
■ 現地の人も意外と知らない
この話をマレーシア人にすると、
「なるほど〜」
と感心してくれることがあります。
日常的に使っている言葉でも、その語源や本来の意味までは意識していないことが多いのかもしれません。
これは日本語でも同じですね。
■ 言葉には、その国の文化が表れる
「ありがとう」という言葉ひとつでも、
国によってニュアンスや背景が違います。
マレーシアの「Terima kasih」は、
単なる感謝の表現ではなく、
相手の行為を「愛」として受け取る文化
が表れているように感じます。
言葉は単なる記号ではなく、
その国の文化や人との距離感を映し出しているのだと思います。
マレーシア語の「ありがとう」、
「Terima kasih」の本当の意味に感動したお話でした。
■ マレーシアに興味がある方へ
「テリマカシ」は単なる「ありがとう」ではなく、
人との距離感や文化の違いを感じさせる言葉でもあります。
日本とは少し違う価値観やコミュニケーションについて、
実体験を交えて書いています。





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