
前回までのシリーズでは、
利益を見える化する方法として
「直接原価計算」
を紹介しました。
利益を見ることは重要です。
しかし、
企業経営において利益だけ見ていても十分ではありません。
なぜなら、
黒字なのに倒産する会社
が存在するからです。
原因は、
キャッシュ(現預金)不足
です。
今回は利益の次に重要な
キャッシュ管理
について解説します。
利益とキャッシュは違う
利益が出ていても、
必ずしも現金が増えているとは限りません。
例えば、
- 売上は計上したが入金されていない
- 在庫が増えている
- 設備投資を行った
- 売掛金回収が遅れている
などの場合、
利益は出ていても現預金は減ります。
キャッシュ管理手法のひとつがCCC
キャッシュ管理には様々な方法があります。
その中でも比較的わかりやすく、
経営改善にも直結する指標が
Cash Conversion Cycle(CCC)
です。
日本語では
「キャッシュ・コンバージョン・サイクル」
と呼ばれます。
Cash Conversion Cycle(CCC)とは?
簡単に言うと、
です。
CCCは次の式で表されます。
CCC = 在庫回転日数
+ 売上債権回転日数
- 仕入債務回転日数
CCCが短いほど、
キャッシュ効率が良い会社です。
逆に長いほど、
資金繰りに注意が必要になります。
会社運営に必要なキャッシュはいくら?
よく聞かれる質問です。
答えは業種によって異なります。
しかし一般的には、
- 給与
- 家賃
- 借入返済
- 税金
- 仕入代金
などを考慮すると、
最低でも月商1〜3ヶ月分程度の現預金があると安心です。
CCCが長い会社ほど、
より多くの運転資金が必要になります。
CCC改善策
① 限界利益の向上
- 売価アップ
- 変動費削減
- 固定費削減
前回の利益アップシリーズで紹介した内容です。
② 在庫削減
在庫は資産ですが、
同時にキャッシュを寝かせている状態でもあります。
過剰在庫はCCC悪化の原因になります。
③ 支払条件の見直し
仕入先との関係に配慮しながら、
支払条件を改善できないか検討します。
④ 売掛金管理強化
売掛金の回収状況を定期的に確認します。
特に長期滞留債権は要注意です。
利益が出ていても、
回収できなければキャッシュになりません。
CCC計算Excelを公開します
実際にCCCを計算できる
Excelテンプレートを公開します。
過去2〜3期分の実績を入力するだけで、
CCCの推移を確認できます。
CCC計算シートの使い方

- 水色セルへ過去2〜3期分の数値を入力します。
-
製造業向け項目も含まれていますので、
不要な項目は0を入力してください。 - 手形取引がない場合も0を入力してください。
- CCC推移を確認します。
CCCが短くなっている傾向なら良好です。
長くなっている場合は、
在庫、売掛金、支払条件などを見直す必要があります。
まとめ
- 利益とキャッシュは違う
- 黒字でも倒産は起こる
- CCCは資金繰りを見える化する指標
- CCCは短いほど良い
- 在庫、売掛金、支払条件改善が重要
利益を見る経営から、
キャッシュを見る経営へ。
その第一歩として、
ぜひCCCを確認してみてください。


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