
前回は、LinguaWriter Web β版、アプリ無料版、Premium版の違いを比較しました。
Web版は、ブラウザからすぐ試せる手軽さがあります。
一方、iOS版・Android版のLinguaWriterには、Web版にはない機能があります。
その中でも私が重要だと考えているのが、
「自分専用のAIライターを作っていける」
という点です。
AIに文章を書いてもらうだけなら、今では多くのサービスがあります。
しかし毎回ゼロから指示を出すのではなく、自分の考え方や用途に合わせた「書き手」を用意し、それを使い分けられるようにしたらどうでしょうか。
LinguaWriterアプリ版では、そのための機能をいくつか用意しています。
まずは「自分自身」をライティングプロフィールにする
LinguaWriterでは、ライブラリに用意されたライティングプロフィールを利用できます。
しかしアプリ版では、それだけではありません。
自分自身でライティングプロフィールを作成できます。
たとえば、
私は中小企業向けのITコンサルタントです。
専門用語をできるだけ避け、ITに詳しくない経営者にも理解できる文章を書きます。
メリットだけではなく、デメリットや注意点も説明します。
抽象論だけで終わらせず、実務でどのように使えるかまで具体的に書きます。
といった内容をプロフィールとして登録できます。
これを毎回プロンプトとして入力する必要はありません。
一度プロフィールを作っておけば、その後は文章を生成するときに選ぶだけです。
つまり、
「私はこういう立場で、こういう文章を書きたい」
という自分の基本設定をAIに持たせることができます。
プロフィールは一つである必要はない
人は、いつも同じ文章を書くわけではありません。
仕事では論理的な文章を書く人でも、SNSでは少し柔らかい表現を使うかもしれません。
ブログでは体験を交えながら書き、提案書では結論を先に示す。
文章の目的によって、自分の「書き方」は変わります。
そこでアプリ版では、複数のライティングプロフィールを登録して使い分けることができます。
たとえば、
- 仕事用:ITコンサルタント
- ブログ用:体験を交えたコラム
- SNS用:短く親しみやすい文章
- ビジネス用:簡潔で論理的
- プライベート用:柔らかく自然な文章
といった具合です。
同じ自分でも、場面によって文章の顔は変わります。
それを一つの万能プロフィールに押し込むのではなく、用途ごとに分けて持つ。
この方が、実際の人間の文章の書き分けにも近いと思います。
「誰に書いてもらうか」を切り替える感覚
複数プロフィールを登録すると、LinguaWriterの使い方は少し変わってきます。
「文章を生成する前にプロンプトを考える」のではなく、
「今回はどの書き手を使おうか」
と考えるようになります。
たとえば、同じ商品について文章を書く場合でも、
ブログ記事なら「SEO・解説向けプロフィール」。
Facebookなら「少し詳しく、親しみやすく」。
Xなら「短く、最初の一文で興味を引く」。
営業資料なら「簡潔で、メリットを明確に」。
というように、プロフィールを切り替えます。
この使い方をすると、AIが単なる一人の万能ライターではなく、
役割の違う複数のライターを持っているような感覚
になってきます。
思いついたことは、まず話してしまう
アプリ版では音声入力を利用できます。
これは単に「キーボードを使わなくて済む」というだけではありません。
文章を書くとき、最初からきれいな文章として考えられるとは限りません。
むしろ、
「これを書きたい」
「この点は入れたい」
「最後はこうまとめたい」
といった断片的な考えが先に浮かぶことの方が多いのではないでしょうか。
その段階で、無理に文章へ整える必要はありません。
テーマや要点、結論、追加指示を、思いつくまま音声で入力する。
そして文章として整える部分はAIに任せる。
「文章を書く前に、まず考えを外に出す」
という使い方ができます。
音声認識の弱点を補う「音声変換辞書」
音声入力には便利な一方で、弱点もあります。
人名、会社名、商品名、地名、専門用語などは、意図しない文字へ変換されることがあります。
たとえば、発音としては正しくても、同じ読み方をする別の漢字へ変換されることがあります。
毎回そこを修正するのは面倒です。
そこでLinguaWriterアプリ版では、音声変換辞書を登録できます。
よく誤認識される言葉を、
「この音声認識結果が出たら、この表記へ変換する」
という形で登録しておきます。
使い続けるほど、自分の仕事や生活でよく使う言葉に合わせて調整できます。
これも、自分専用の道具として使っていくための機能の一つです。
文章は「完成品」ではなく「素材」と考える
LinguaWriterアプリ版には、生成した文書を保存・複製する機能があります。
この複製機能は、単なるバックアップやコピーではありません。
私はむしろ、
生成した文章を次の文章の素材として使うための機能
だと考えています。
たとえば、あるテーマについてブログ記事を作ったとします。
その記事を一から作り直さなくても、元の文書を複製して、
- ライティングプロフィールを変更する
- テーマを少し変える
- 要点を追加・削除する
- 結論を変更する
- 追加指示を変更する
ことで、別の文章へ展開できます。
一つのアイデアを、複数の文章に展開する
たとえば、
「中小企業は生成AIをどう使うべきか」
というテーマで記事を作ったとします。
まず、ブログ向けプロフィールで2,000文字程度の記事を作ります。
次に、その文書を複製します。
プロフィールをSNS向けに変更し、
追加指示を、
「X向けに短く、最初の一文で興味を引いてください」
と変更します。
すると、元のテーマを使いながらSNS投稿へ展開できます。
さらにもう一度複製して、
プロフィールをビジネス向けに変更し、
「経営者向けの提案文としてまとめてください」
と指示すれば、別の用途へ展開できます。
つまり、
一つのアイデア
↓
ブログ記事
↓
SNS投稿
↓
ビジネス文書
といった使い方ができます。
毎回ゼロから考えなくていい
文章を書く作業で意外と大変なのは、最初の一歩です。
真っ白な画面を前にして、
「何から書こうか」
と考える時間は、想像以上に大きな負担になります。
しかし一つ文章ができていれば、それを土台に次の文章を考えるのはずっと楽になります。
LinguaWriterの複製機能は、
「毎回ゼロから文章生成を始めない」
ための機能でもあります。
前回作った文章をコピーして、
今回はテーマを少し変える。
プロフィールを変える。
追加指示だけ変える。
それだけでも、新しい文章の出発点になります。
AIに「自分の代わり」を作るわけではない
ここまで読むと、
「自分のプロフィールを作るということは、自分の代わりにAIへ文章を書かせるということ?」
と思う人もいるかもしれません。
私は、少し違うと考えています。
AIに任せたいのは、考えることそのものではありません。
何について書くのか。
何を伝えたいのか。
どんな結論にするのか。
ここは人間が決めます。
その考えを、
「読み手に伝わる文章へ整える部分」
をAIに手伝ってもらう。
LinguaWriterは、そのための道具として作っています。
自分らしさは「指示」より「蓄積」で作る
AIに「自分らしく書いて」と言っても、それだけでは自分らしい文章にはなりません。
自分はどんな立場なのか。
どんな人に読んでもらいたいのか。
何を大切にしているのか。
どんな説明の仕方を好むのか。
こうした情報を少しずつプロフィールへ反映していくことで、自分の使い方に合った書き手になっていきます。
さらに、音声変換辞書へよく使う言葉を登録する。
用途ごとにプロフィールを作る。
過去の文章を複製して、自分に合う指示を探す。
そうやって少しずつ使いやすくしていく。
だから私は、アプリ版を、
「AI文章生成アプリ」というより、自分専用のライティング環境
として考えています。
無料版でも、自分専用の使い方を試せる
こうしたアプリ版の機能は、Premiumだけのものではありません。
無料ユーザーでも、
- 独自ライティングプロフィールの作成
- 複数プロフィールの登録
- 音声入力
- 音声変換辞書
- 生成文書の保存・複製
などを利用できます。
無料版では、1日2回まで、1回2,000文字以内の文章生成が基本となり、リワード広告を見ることで1回追加できます。
まず無料版で、自分用のプロフィールを作り、どのような使い方ができるか試してみるのも良いと思います。
より頻繁に利用したい場合にはPremiumを選ぶことができます。
LinguaWriterアプリ版
まずWebから試す場合はこちら
AIを「使いこなす」必要がない世界へ
ここまでのシリーズでは、
プロンプトの壁。
ライティングプロフィールという考え方。
プロフィールを探すPortal。
ブラウザから使えるWeb β版。
そして今回、自分専用の環境として使えるアプリ版について紹介してきました。
振り返ってみると、LinguaWriterでやろうとしていることは、単に文章生成の操作を簡単にすることだけではありません。
人間がAIの使い方を覚えるのではなく、AIの側を人間の使い方に近づける。
ということなのだと思います。
プロンプトを知らなくてもいい。
細かな命令文を書けなくてもいい。
自分が何を伝えたいかを考え、必要なら話す。
そして用途に合った書き手を選ぶ。
AIがもっと身近な道具になるとしたら、私はその方向ではないかと考えています。
次回はシリーズ最終回として、LinguaWriterの機能紹介から少し離れ、「AIを使いこなす必要がない世界」について考えてみたいと思います。
次回:LinguaWriterが目指すもの|AIを「使いこなす」必要がない世界へ
この記事が、どこかで
「ためになるかもしれない」と思っていただけたら嬉しいです。


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