AIに文章を書かせるのに、なぜプロンプトが必要なのか?|LinguaWriterが生まれた理由

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ChatGPTをはじめとする生成AIが登場してから、「文章を書く」という作業は大きく変わりました。

メールを書く。
ブログを書く。
SNSに投稿する。
報告書や提案書を作る。

以前なら自分で一から考えていた文章を、今ではAIに「こんな文章を書いて」と頼めば、わずかな時間で作ってくれます。

ここまで聞くと、文章を書くことはずいぶん簡単になったように思えます。

ところが、実際に生成AIを使ってみると、別の問題にぶつかります。

「AIに、どう頼めばいいのかわからない」

という問題です。

生成AIを使うと突然出てくる「プロンプト」という言葉

生成AIについて調べていると、よく「プロンプト」という言葉が出てきます。

簡単に言えば、AIに対する指示文です。

たとえば、

あなたはプロのWebライターです。
中小企業経営者を対象に、生成AI導入のメリットについて、専門用語をできるだけ使わず、初心者にも理解できる文章を書いてください。
見出しを付け、結論を最初に示し、2,000文字程度でまとめてください。

このように細かく条件を指定すれば、AIは目的に近い文章を作りやすくなります。

確かに便利です。

しかし、私はここで一つ疑問を感じました。

普通の人がAIで文章を書きたいだけなのに、なぜそのための「指示文の書き方」を勉強しなければならないのでしょうか。

「プロンプトを書いてください」で止まってしまう人もいる

生成AIを日常的に使っている人なら、「プロンプト」という言葉にも違和感はないでしょう。

しかし、普段あまりAIを使わない人に、

「適切なプロンプトを入力してください」

と言ったらどうでしょう。

おそらく、

「プロンプトって何?」
「何を書けばいいの?」
「普通に頼むだけじゃダメなの?」

となる人も少なくないと思います。

最近の生成AIはかなり賢くなっているので、以前ほど細かなプロンプトを書かなくても、ある程度は意図を理解してくれます。

「取引先へのお礼メールを書いて」

これだけでも、それらしい文章は作ってくれます。

しかし、自分が本当に欲しい文章に近づけようとすると、

  • 誰に向けた文章なのか
  • 何を伝えたいのか
  • どのくらいの長さにするのか
  • どんな口調にするのか
  • 専門的にするのか、わかりやすくするのか
  • どんな立場の人が書くのか

といった条件をAIに伝える必要が出てきます。

結局、

「AIは誰でも使える。でも、思い通りに使うには少し知識が必要」

という状態になってしまいます。

これは昔のコンピュータにも似ている

この状況を見ていると、私は昔のコンピュータを思い出します。

かつてコンピュータを操作するには、コマンドを覚える必要がありました。

ファイルを操作するにも、プログラムを実行するにも、人間がコンピュータのルールを理解し、決められた命令を入力する必要がありました。

しかしGUIが普及すると、状況は大きく変わりました。

アイコンをクリックする。
メニューから選ぶ。
ファイルをドラッグする。

コンピュータ内部の命令を知らなくても、多くの人がコンピュータを使えるようになりました。

さらにスマートフォンでは、アプリのアイコンをタップするだけです。

利用者は、その裏側でどんなプログラムが動いているのかを意識する必要がありません。

では生成AIはどうでしょう。

もしかすると現在は、まだ「AIを使うための命令を人間が考えている時代」なのかもしれません。

人間がAIに合わせるのではなく、AIが人間に合わせられないか

ここから、私がLinguaWriterを作るときの考え方が始まりました。

文章を書きたい人が本当に考えたいのは、

「どんなプロンプトを書けばいいのか」

ではありません。

本来考えたいのは、

  • 何について書きたいのか
  • 何を伝えたいのか
  • 誰に読んでもらいたいのか

といった文章そのものの中身のはずです。

それなら、AIへの細かな指示はシステム側で補えばいい。

利用者はテーマや要点、結論などを伝えることに集中すればいい。

私はそんな仕組みを作れないかと考えました。

さらに考えたのが「誰に書いてもらうか」

ここでもう一つ重要なことがあります。

同じテーマについて書いても、書く人によって文章はまったく違います。

ITコンサルタントが書く文章。
Webライターが書く文章。
SNSが得意な人が書く文章。
初心者に説明するのが得意な人が書く文章。

同じ情報を与えても、視点、言葉遣い、文章構成、説明の深さは変わります。

それならAIに毎回、

「あなたは○○の専門家です。対象読者は○○で、文章スタイルは……」

と長い指示を書くのではなく、

最初から「誰に書いてもらうか」を選べばいいのではないか。

そう考えるようになりました。

これがLinguaWriterで採用している「ライティングプロフィール」という考え方につながっています。

LinguaWriterは「プロンプト作成ツール」ではない

こうして開発したのがLinguaWriterです。

LinguaWriterでは、利用者が複雑なプロンプトを一から組み立てることを前提にしていません。

テーマ、要点、結論、必要に応じた追加指示などを入力し、用途に合ったライティングプロフィールを選択して文章を生成します。

「AIへの命令を書く」ことよりも、

「自分は何を伝えたいのか」

に集中してもらうためです。

現在LinguaWriterは、iPhone・iPad向けのiOS版とAndroid版を公開しています。

さらに、アプリをインストールしなくてもブラウザから試せるLinguaWriter Web β版も公開しました。

Web β版は1日2回、1回2,000文字以内で利用できます。

そして、その中心にあるのが多数の「書き手」を用意したLinguaWriter Portalのライティングプロフィールライブラリです。

プロンプトを書く時代から、プロフィールを選ぶ時代へ

生成AIそのものは、これからさらに賢くなっていくでしょう。

そうなれば、人間がAIに合わせて複雑な命令方法を覚える必要は、少しずつ減っていくのではないでしょうか。

私は、AIを使うために人間がAIの専門家になる必要はないと思っています。

スマートフォンを使うために、OSの仕組みを理解する必要がないのと同じです。

文章を書きたい。
伝えたいことがある。

それだけでAIの力を利用できる方が自然です。

そのための一つの方法として考えたのが、

「プロンプトを書く」のではなく、「書いてほしい人を選ぶ」。

という発想でした。

では、「書いてほしい人」をAI上でどう表現するのでしょうか。

次回は、LinguaWriterの中心となる「ライティングプロフィール」について詳しく紹介します。

次回:プロンプトを書く時代から、プロフィールを選ぶ時代へ

 


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