経営資源の5S④|カネの5Sとは何か

― 利益ではなく「キャッシュ」で考える経営 ―

これまで

  • 第1回:経営資源の5S
  • 第2回:モノの5S
  • 第3回:ヒトの5S

と見てきました。

今回は、経営において最も現実的であり、最も重要とも言えるテーマ

「カネの5S」

について解説します。


カネは企業の「血液」である

カネは単なる数字ではありません。
企業の血液です。

どれだけ

  • 優秀な人材がいても
  • 良い商品があっても

キャッシュが回らなければ企業は止まります。

つまりカネの5Sとは

企業の生存を支える仕組み

なのです。


カネの5Sの基本

① 整理(取捨選択)

最初にやるべきことは

「何にお金を使うか、使わないか」を決めることです。

  • 必要な投資
  • 不要なコスト
  • 続ける事業
  • やめる事業

ポイント:
最も重要なのは「やめる決断」です。

不要な仕事をやめれば、その分のコストは自然と消えます。


② 整頓(資金の流れを整える)

カネの整頓とは

  • キャッシュフローの可視化
  • 資金の流れの明確化
  • 計画的な資金配分

つまり

お金の流れを「見える化」すること

です。

これができていない経営は、非常に危険です。


③ 清掃(差異の確認と是正)

カネの清掃とは

計画と実績のズレを確認することです。

  • 売上は予定通りか
  • 利益は出ているか
  • コストは増えていないか

重要:
確認して終わりではなく、
「なぜズレたのか」「どう修正するか」まで行う必要があります。


④ 清潔(健全性の維持)

企業が健全かどうかをチェックします。

  • 資金繰りは問題ないか
  • 内部統制は機能しているか
  • 無理な投資をしていないか

ここでは

  • 内部監査
  • 外部監査

などを通じて

継続的にチェックする仕組みを作ることが重要です。


⑤ 躾(未来を創る仕組み)

最も重要なのがここです。

カネの躾=未来を創る仕組み

  • 予測管理
  • 投資判断基準
  • 中長期計画

単に過去を見るのではなく

未来をどう作るかを考える

ことが重要です。


利益とキャッシュは違う

利益が出ていても会社は潰れます。

理由はシンプルです。

キャッシュがないから

  • 売上はあるが入金が遅い
  • 在庫に資金が眠っている
  • 過剰投資をしている

この状態では、帳簿上は黒字でも資金は尽きます。


利益は外からしか生まれない

もう一つ重要な原則があります。

利益はグループ外からしか生まれない

社内でお金を回しても、それは

  • コストの移動

に過ぎません。

つまり企業は

外からキャッシュを取り込むこと

に集中する必要があります。


カネの5Sができている会社の特徴

  • 無駄なコストが少ない
  • 投資判断が速い
  • キャッシュフローが安定している
  • 意思決定が速い

結論:
カネの5Sができている会社は強い。


まとめ

カネの5Sとは

  • 整理:使う・使わないの判断
  • 整頓:資金の流れの見える化
  • 清掃:差異の確認と修正
  • 清潔:健全性の維持
  • 躾:未来を創る仕組み

そして本質は

「経営判断そのもの」

です。


次回予告

次回は「情報の5S」です。

  • 情報の価値とは何か
  • なぜ情報が企業価値を左右するのか
  • AI時代の情報管理

かなり重要なテーマになります。

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